ママとはなれて大号泣のスイミング
3歳になって、ちょんはスイミングの幼児クラスに進級。
ちょん3年の人生で初、ママとはなれてパパもおじいちゃんたちもいないところで、コーチとお友達と1時間を過ごすのだ。
ドキドキで迎えた初回、ピッカピカの水着に身を包んだちょんは、コーチにがしっと抱きかかえられ、鼻声の悲鳴を残してプールへと消えていきましたとさ。
パパとふたりでお出かけするときは平気な顔で私に手を振るし、夫の実家に預けられてもママを恋しがることもないちょん。
そんなふうに最近じゃ(寂しいことに)たいしてママっ子でもなくなってきたし、案外離れても大丈夫なんじゃないの〜? と実は思っていた。
プールの中、ひとり泣きじゃくってレッスンどころではないちょんを前に、自分の浅はかさを深く反省。
その日も次のレッスン日も、ちょんは泣きにないた。
ガラス越しにプールを見学している私から視線をはずさず、声は届かねども唇は終始「ママ」「ママ」と動いているのがわかってつらかった。
友達の手前我慢したけど、あまりにかわいそうなその姿には、私もうっかり涙をこぼしてしまいそうになったほど。
何度目かのレッスンの日には、家の玄関先で、プールに行きたくないと言ってポロポロ泣き出してしまった。
「プールいやぁのー。いかないのー」
と涙を流して拒否するちょん。
「だってプール好きだったでしょー。」
と私がなだめても、
「いやぁのー、ママもー。ママもー」
と首を振るばかり。
意思の弱い私は、そんなちょんの抵抗ぶりに胸が痛くて仕方がなかった。
いつかはママと離れてお友達の中へ入っていかなければいけない日が来るとしても、今はまだこんな思いをさせてまで強制しなくてもいいんじゃないか。
働くママが保育園を利用するのとはワケがちがうもの。
スイミングは必ず通わなきゃいけないものじゃないし、私が勝手に進級を決めてしまっただけだ。
ちょんがまだママと離れるのがイヤだと泣くなら、離れずにいてあげればいいんじゃないかな・・・。
ただ、ちょんが幼児クラスでがんばる姿が見たかった。
そんなママの浅はかな期待のせいで、ごめんねちょん・・・(涙)。
たった1時間離れるだけでこんなにグラグラしてしまう根っこのやわな私。
大好きだったスイミング、親子ともに足元がグラグラ揺れ始めた。
このページの上へ戻る↑
次のページへ→